※「この記事はフィクションであり実際の人物・団体とは関係ありません。」
と書いて予防線を張っておけば大丈夫、と今週号のマガジンに書いてあった。
コミックマーケット:アメリカ合衆国
コミックマーケット(通称:コミケ)は同人誌即売会の頂点を極めた超大国である。
かつてはいくつもの競争相手がいたが、現在は唯一の超大国として漫画・アニメを主体に
世界最大の同人力、軍事力、経済力を誇り、日本のオタク界に大きな影響力を持つ。
その力の根元はあらゆるジャンルを対象として飲み込む多様性にあり、過去多くのジャンルが
取捨選択され、吸収してきたことがそのバイタリティの源となってきたと言える。
かつてコミケ代表は言った。
我々はあらゆるジャンルで自由の価値を説き、コミケ会場でも自由を尊重している。
にもかかわらず――
「ビッグサイトは自由の地だが、企業スペースは例外」
「差別はないが、コスプレは例外」
「優遇措置や青封筒はないが、大手サークルは例外」
などと言えるだろうか。
と、あらゆるものを受け入れる寛容性を説いた。
コミケ開会に当たっては、コミケ代表が分厚いカタログに手を置き、
「これより第○回コミックマーケットを開催致します」
と宣誓をすることが慣習となっている。
やがてコミケ代表者たる偉大なお方は日本の現状に失望し、ついに自ら行動を起こした。
彼は下記のように「コミケ皇帝にして有明の庇護者」たることを宣言した。
「大多数のコミケ参加者の懇請により、喜望峰なる東京湾より来たりて
1996年より過去九年と八ヶ月の間有明に在りし朕米○○○は、
このコミケの皇帝たることを自ら宣言し布告す。」
このようにして21年間の「誰にも妨げられない」コミケ統治は始まったのである(続く)・・・・・・・・・(※嘘)
サンシャインクリエイション:ドイツ連邦共和国
コミケを追いかける現在最有力候補。通称:サンクリ
コミケとコミックレヴォリューションが覇権をかけて争っていた冷戦の時代を通じて
サンクリは即売会の谷間的存在であり、特異な立場にあった。
しかしその底力はレヴォの消滅により開花し、実質的な反コミケ首都移転が順次進められ、
2006年4月23日のサンクリ31により池袋への首都移転が完了した。
サンクリは現在ではコミケ以外で最大の即売会のひとつとなっているが、
1,4,6,10月の年4回開催を原因とする各月ごとの格差や、突出化したサンクリが
周辺即売会に対して脅威となってきた歴史はいまだにサンクリの抱える問題として残されて
いる。
なおサンクリが本来「コミックキャッスル」という邪悪な帝国から生まれたもので
あることを覚えている者はもう少なくなってしまった。
コミッククリエイション:オーストリア
サンクリに「母屋を貸して乗っ取られた」こちらが元祖クリエイション。
かつての勢いはすでになく、即売会会場をプラレールが走るなど、その文化性を武器に細々と
不定期に存在を保っている。
コミックシティ:ロシア連邦
ゴールデンウィークに開かれている「スーパーコミックシティ」がかつてコミケと
タメを張るぐらいの巨大即売会であることを覚えているか?
一時はコミケに迫る勢いであったコミックシティは、危険思想の切り捨てに伴った様々な事件
(「コミックシティin幕張メッセ中止事件」、「表現の自主規制問題」、
「スーパーコミックシティ『魔法使いサリン』逮捕事件」)とその硬直性が問題となり、
男性向けのサークル、参加者を一旦完全に切り捨てるという思い切った生まれ変わりで
ペレストロイカを図ったものの、かつての世界同時革命を目指していた頃のパワーはもはやない。
現在は女性向け即売会として生まれ変わり、有明だけでなく地方でも即売会を開いているが、
男性向けとしては「地方で頑張っている規模だけはでかい田舎者」という認識でしかなくなって
しまった。
COMIC REVOLUTION:大日本帝国
かつてコミケに敢然と反旗を翻し戦った数少ない即売会。通称:レヴォ。
レヴォは池袋サンシャインシティという小さなキャパシティを、「エロ」という古代より
続いてきた「世界で最高峰の権威」を背景に、「特定サークルへの独裁防止機能」、
「あらゆるジャンルについての傾斜生産」、「強力なスタッフと個性の強い参加者」などを
備えることにより、非武装の女性向け同人誌即売会から東京最強の即売会へと生まれ変わった。
しかし上層部の意志の不統一、有明へ進出したことによる没個性化などにともない滅亡の道を歩み、
2005年04月をもってその本体を永久に失わしめる事となったのであった。
こ〜みっく:韓国
旧レヴォからの独立組その1。
レヴォ滅亡後建国されたこ〜みっくは、過熱したレヴォ後釜競争のあおりを受けサークルと
参加者の大幅な下落を引き起こし、当初の予定を大きく下回る事態を招いた。
しかし他の即売会が行われるのと同じ日に全く別の会場で即売会を開くなど、
「空気の読めない」即売会としてその独善性が招いた自滅である、と論評する筋も多い。
コミック・キャラクターズ:北朝鮮
旧レヴォからの独立組その2
コミック・キャラクターズは「宝島」や「COS-DAY」といった他ジャンルのイベントから
支援を受けながら第1回開始までは他のポストレヴォ即売会の中で優位性を保っていると
みなされていた。しかしサークル集めや宣伝の失敗から集客力が悪化し、その影響力は見る影もない。
それと同時に、第2回ではサークル不足が深刻化し、生き残るためのあらゆる努力が図られている
と噂され、今後の動静が注目されている。
Comic Memories:台湾
旧レヴォからの独立組その3
油断しているといつの間にか消えかねない不安定な即売会。
コミックキャッスル:イスラエル
長き沈黙を破り再び池袋の地に不死鳥のごとくよみがえった即売会。
かつて池袋の地に存在した「コミックキャッスル」という同人誌即売会は、その終了にともない
日程を引き継ぐ形で「サンシャインクリエイション」が発足し、その名は長きにわたり忘れ去られて
きた。
しかしレヴォ終了という大惨事をバネに「コミックキャッスル」は約束の地、池袋に再び蘇った。
ただ、その不安定さからいつ消滅してもおかしくない緊張感に包まれている。
???:PLO
コミックキャッスルと併設の形で同じ池袋でイベントがよく行われるがその実体は不明である。
コミティア:中華人民共和国
独自路線を突っ走り、創作系オンリー4000年の歴史を誇る老舗即売会。
コミティアで販売される本は一般には「マンガ同人誌」という呼び名で流通しているが、
「同人誌」という呼び名が「造反有理」というニュアンスを持つため、開かれた読者に向けてと
いう意味を込めて「国内の反動的勢力に対する新たな階級闘争」の手段として同人誌は位置づけら
れている。
一般的な「マンガ同人誌」はいわゆるパロディと呼ばれるファンフィクションが主流だが、
コミティアは「創作物の発表の場」としてそのような“修正主義”は認めず、オリジナル作品のみに
限定している。またコミティアは、オリジナル作品であればマンガ以外の表現、絵画、小説、評論、
音楽、グッズ…などや、商業誌コミックスの販売も出来るなど、独特の思想を持っており、
その内容については“ティアズマガジン”と呼ばれる分厚い「語録」を振りかざしながら歩く
若者たちに象徴される。
Brand New Leaf :イギリス
かつて世界を席巻したエロゲ会社リーフのゲームのオンリー即売会。
現在は浜松町の地で逼塞しているが未だに根強い勢力を保っている。
こみっくパーティー:香港
同じくリーフゲームオンリー即売会。いにしえの昔存在した伝説の即売会である。
「有明の真珠」と形容されその強烈なイメージは未だに多くのファンの心にとどまり続けている。
覚醒夜:アイルランド
同じくリーフゲームオンリー即売会。
「雫」と「痕」のみが真のリーフ魂を体現しているという古典主義的思想を持った者が集まる。
ここにしか残っていないと言われるリーフ原理主義者の集う即売会。
Pure Snow:南アフリカ
リーフゲームオンリー即売会。
ホワイトアルバムという滅亡寸前のゲームを最後まで信じ続ける変わり者たちの集うところ。
Bright Season:スペイン
リーフに続き世界を席巻したエロゲ会社Keyのゲームのオンリー即売会。
Keyがゲームを出すたびにそれらの富は全て一瞬にして各サークルが貪るようにしてしゃぶり
つくされた。
結局今では残る者は少なく、殆どのサークルは他のジャンルに移ってしまい、その栄華は長続き
しなかった。
キャラクターメーカーであるガウディ・いたる・樋上氏の出す新たなゲームは、いまもその
キャラクターデザインをもとに制作がつづけられており、完成までには少なくともあと500年は
かかるだろうといわれている。
蒼月祭:フランス
リーフ、Keyに続き世界を席巻したエロゲ会社タイプ・ムーンのゲームのオンリー即売会。
根強い人気に支えられ未だ一勢力を保っているが、
「まじかるアンバーや黒桜にかけた情熱の一部でもさっちんに注いでいたら」
と今でも悔やまれている。
つくケット〜タイガー道場の怪〜:アルジェリア
タイプ・ムーン系即売会の異端児。
先日都産貿で発生した即売会における暴動騒ぎに見られるように内部からタイプ・ムーン系即売会を
食い破りかねない危険思想である。
RAG-FES:イタリア
オンラインゲームである「ラグナロクオンライン」専門の同人誌即売会。
開催初期から同ゲーム開発元のGravity社、日本での運営元のガンホー社の協力を得るなど
ラグナロクオンラインの総合イベントの1つとなったが、
「あの国と組むと戦争に負ける」
とか
「味方にだけはしたくない」
などという悪評を受け、近年は勢いも下向きに。
プロンテラ大祭:ルーマニア
RAG-FESと並ぶ「ラグナロクオンライン」専門の同人誌即売会。
かつては独自路線を標榜していたがROの縮退とともに弱体化が進んでいる。
雛見沢村綿流し祭:オランダ
リーフ、Key、タイプ・ムーンに続き世界を席巻“すると思われた”エロゲ『ひぐらしのなく頃に』
のオンリー即売会。
やはりその余りの小国っぷりにとうとう大国の座を滑り落ちてしまった。
同人誌の気候変動にともないジャンルそのものが海面下に沈みかねない危険性を持っている。
日暮乃里:ルクセンブルグ
同じくエロゲ『ひぐらしのなく頃に』のオンリー即売会。
+薔薇色革命+:ポーランド
女性にも男性にも人気のある小説系同人誌即売会。
しかしその位置関係から各種サークルの草刈り場になることが多く、キャラクターや参加サークルの
入れ替わりが激しい。
コスチュームカフェ:サウジアラビア
制服系作品ジャンル限定という新たな宗教を引っさげて世界を騒がせる同人誌即売会。
開催初期はウェイトレスや学校制服などを扱うことが多かったが、その後こうしたジャンルに
あてはまるゲームやアニメまでも取り込むなど本来の包容力の大きさを武器に、現在では
制服系ジャンル総合即売会という聖地の守護者として安定性を保っている。
帝国メイド倶楽部:アラブ首長国連邦
コスチュームカフェの派生イベント。メイド系ジャンルに特化した特異な即売会。
素敵空間:イラン
スカートとオーバーニーソックスの狭間に存在する空間である「絶対領域」という
一部の人間に絶対的な効力を及ぼすと呼ばれるジャンルに特化した即売会。
まさに制服系の最先端。フェチ系原理主義。
「スカートとオーバーニーソックスの間にフトモモが見えればいい」というものではなく、
[ミニスカートの丈] : [絶対領域] : [オーバーニーソックスの膝上部分] の比率が4:1:2.5
の黄金比であることが必要とされ、許容範囲は±25%程度だ、という極端な思想に凝り固まった者たちが
集まる。
紺色の天使達:イラク
「スク水は世界を救う!スク水と共に生きていけば人生はもっと素晴らしいものになる!」
という危険な一党独裁体制を敷いていた即売会。
その異端思想は筆者が開場時間の3時間前から都産貿前より延びた一般待機列に並ぶほど危険なものである。
そして次回開催は2006年11月5日だ!キャッホーッ!!
スク水は滅びぬ。何度でも蘇るのさ! スク水の力こそ人類の夢だからだ!
みみけっと:トルコ
ケットコム主催による猫耳等特殊な耳を付けたキャラクター関連ジャンル限定という制服系の
さらに異端な同人誌即売会。
制服系とフェチ系の橋渡し的な立場にあり、ジャンル限定イベントの先がけともなった即売会である。
博麗神社例大祭:インド
サークルの7割近くが他ジャンルからの流民であるが、特定サークルによる寡占状況のもとで
参加者が急増し、下層サークルの闘いは厳しい。
サークルの積極的誘致を図った結果、現在急速な成長路線に乗せることに成功しており、
最近では即売会会場で入れ替え制を行う程の急成長をしている。
まきますか?まきませんか?:シンガポール
ロリ系、制服系、そしてドール系など根強い人気を持つジャンル全てを混ぜ合わせて精錬され
生み出された新興の即売会。
球体関節という言葉を世に知らしめた。
乃絵美といっしょ:オーストラリア
他のジャンルから全く孤立したまま独自の路線を歩む即売会。
長年にわたり各種ジャンルと等距離の立場を保っており、未だに根強い人気がある。
ワンダーフェスティバル:ローマ法王庁 (※注 同人誌即売会にあらず)
同人誌を表の顔とすれば、裏の顔とも言える「造形系」の総本山であるイベント。
実は同人誌即売会の参加者と多くかぶっていることからその動静は表の世界にも多大な影響を
及ぼしている。
(未作成)
IDOLPROJECT:ベトナム
THE iDOLM@NIAX:カンボジア
図書館島の休日:アルゼンチン
ふたけっと:リビア
ショタケット:エチオピア
久仁けっと:ペルー
ドールショウ:ギリシャ
涼宮ハルヒ:ケニア
ミラクルレインボー:仏領ギアナ
コミックコミュニケーション:ブラジル
こみっく★トレジャー:モンゴル